マインドアサシンかほる 説法その1⑧(服部 洋介)
マインドアサシンかほる 説法その1(⑧)
服部洋介『マインドアサシンかほる』説法その1(気がふれ茶った会 編『気がふれ茶った会』第1号)、気がふれ茶った会、1995年
【服部 洋介・撰】
解説
すでにご存じの通り、かれこれ25年前、18歳のときにものした、ちょっとアレな漫画。WHOが新型コロナウイルのパンデミックを宣言し、世情騒然のさなか、まことバカバカしくて恐縮だが、せいぜい笑って憂さ晴らししていただきたいと願うばかりである。
関連項目
マインドアサシンかほる 説法その1(①)
マインドアサシンかほる 説法その1(②)
マインドアサシンかほる 説法その1(③)
マインドアサシンかほる 説法その1(④)
マインドアサシンかほる 説法その1(⑤)
マインドアサシンかほる 説法その1(⑥)
マインドアサシンかほる 説法その1(⑦)
前回までのあらすじ
稲荷教団の支配下に入っちまった日本。あわてて国外逃亡しようとした村川氏であったが、某Yに発見され、命の危機に。追い詰められた村川氏は、マインドアサシンとして立ち上がることを決意する。それはそうとして、某Yに半殺しにされたヤクザ・宮尾会は……。
じつはこの男、郵便局員ではなく、新鮮組なる組織で3番隊の隊長をしていたセイメイという者だということが明らかにされるのであるけれど、以下、わりとクドクドと宮尾とセイメイの益体もない過去のエピソードが語られるので、省略させていただきたい。要するに、宮尾ってのは新鮮組の局長だったという設定で、ナンとなくお察しの通り、ここでも執拗に『るろうに剣心』のパロディがくりひろげられてゐるのである。
漫画の中では、宮尾は自前の流派剣術を駆使して、牙突なんかをくりだしてみせるのであるけれど、『るろうに剣心』によれば、牙突ってのは、新撰組の3番隊長であった斎藤一の必殺技ということになっている。その斎藤、局長の近ドーが官軍に降ったのちは、会津様にしたがって戦い、のちに藤田五郎なんどと名乗って警視庁に入り、西南戦争を戦うのであるけれど、そういうわけで、セイメイも官憲の服装をしているのである。髪型まで斎トーのパロディである。
さて、そのセイメイ、じつはすでに某Yさんに降っており、手下として宮尾のタマをとりにきたことが判明、「悪即斬」とばかりに、問答無用の斬り合いということになった。
ヤクザの事務所に駆け込んできた村川氏。どうやら、マインドアサシン作戦は不発に終わったらしい。なお、この「たちけてー」というのを、私の創案になるものと思いこんでいる人が多々おられるが、これはもちろん、水木しげる先生のパクリである。あしからず。
なにやら深遠な修行を続ける、マル。しかし、背後には、某Yに謀反を企ててブッとばされたアサシンのタケシの姿が……。次回!